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2010.09.17

大企業の死、ベンチャーの死


オウゴンカゲツ(黄金花月)という名前の観葉植物をご存知でしょうか? 一般には「お金のなる木」の名前で親しまれています。大きくなってもせいぜい1mくらいで葉がぷっくり丸く硬貨のような形の多肉植物です。

なぜ「お金がなる木」なのか? 五円玉を枝先の芽に入れると五円玉の穴をくぐって芽が伸び、五円玉がなっているように見えるから、という説と、葉っ ぱが貨幣のように見えるから、という説。さらに、葉っぱを地面に置くとそこから根が出て発芽し、どんどん増えることからきている、という説、いろいろある ようです。

ともかくも、お金のなる木は、大して水をやらないでもどんどん大きくなり、落ちた葉っぱからまた芽が出て、鉢植えの数は幾何級数的に増えて行きま す。その名前からしても、お金のなる木は縁起ものなんで、みんな験を担いで、自分の収入増を期待して大切に育てています。「自分のポートフォリオが、すく すく大きく育ちますように」って。

数年前まで大きなお金のなる木の鉢植えが1本ありました。しかし大きく育ちすぎ、鉢を倒した拍子にボッキリ幹が折れてしまったんです。そう、多肉植 物なんで幹も水分を多く含み、枝や葉が折れ易く、取れ易いのが欠点です。しかし、折れた幹を土に埋めると、そこから発根し、一本の木が再生します。何とい う生命力でしょう。

そんなわけで、大きな1本のお金のなる木は4本の鉢に「分社化」されました。NTTがNTT東、西、NTTコムに分離されたかのように。4本の鉢は お日様の光を浴びて、すくすくと大きくなりました。4本の大きなお金のなる木と、10本以上もの(落ちた葉から再生した)小さなお金のなる木。私の投信と 違って、どんどん増えて行きます。

そして、昨年の冬。なんと冷え込んだ寒波に耐えられず、4本とも立ち枯れてしまったのです。「あぁ、これで俺の金運は尽きたのか、、、」ほんと真剣に悩んじゃいましたよ、そのとき。お金のなる木は戸外の寒さには強いのですが、水分が多いんで、凍結に弱いんです。

結局、立ち枯れた4本の大きな木から、何本もの、まだ元気がいい枝を切断し新しい鉢に植えて、ちいさなお金のなる木の鉢がいっぱい増えました。おり しも世の中は世界的なベンチャーブーム。インターネット産業が興隆し、大企業は閉塞感で立ち枯れ寸前。若き才能は大企業を見捨てて、我も我もと、ベン チャーの門をくぐりました。立ち枯れた大きな木。元気を取り戻した小さな木の数々。

東証はマザーズをつくり、インターネット総研とリキッドオーディオジャパンという将来を所望された有望企業2社がマザーズに上場。その後、NASDAQジャパンも作られ、市場間の競争も始まりました。

そして2000年。インターネットバブルは弾け、米国ではネットベンチャーの資金繰りが悪化、事業継続が困難になる企業が続出しています。etoysは社員全員を解雇で、現在、最大75%offの在庫処分セールを実施中(ビーニーベイビーズがお買い得! http://www.etoys.com)。

それにしても今年の冬は昨年よりも一段と厳しく、なんと、ちいさなお金のなる木の何本かは、またしても凍結、枯れてしまったのです。昨年枯れた大き な木の1本は、腐った枝を落としたところ、再び発芽して、息を吹き返していました。さすがに軽くなったこの大きな木は枯れることなく、今にいたっていま す。今年の厳しい冬を乗り切れなかったのは、ちいさな鉢の数々、昨年植え替えで続々誕生したベンチャー「お金のなる木」たちです。

大企業が立ち枯れ、ネットベンチャーが行き詰まり、それでも金融機関の不良債権は山積。この国はどこへ漂流して行くのでしょうか。唯一の希望は、それでも元気な小さな鉢の存在と、息を吹き返した大きな鉢。

「お金のなる木」は、この国の将来を予言しています。来年の冬は凍らせないように、室内で育てなくっちゃ。

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(2001年2月12日記)

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