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2010.09.17

資産運用会社のひみつ

「この世界には二つの人種しかいない。マッキントッシュを持っている人と、持っていない人だ」
かつてシリコンバレーのリンゴコンピュータという会社が、その製品を売るとき使ったキャッチコピーです。

運用会社にも同じことが言えます。「世界には二つのタイプの運用会社しかない。ファンドマネージャーが社長をやっている会社と、そうでない会社だ」。

これから投信を買おうとされている方、ファンドマネージャーになりたくて投信会社への就職を考えている学生さん、他社への転籍を計画しているファンドマネージャー・アナリストのみなさん、この事実は、ハーバード・ビジネス・スクールでも教えてくれません。

数年前の日経金融のコラムに、こんなのがありました。「有能なファンドマネージャーのいる運用会社には、例外なく有能な営業がいる。しかし、有能な営業マンのいる運用会社のファンドマネージャーが常に優秀だとは限らない」

けだし名言です。

あなたがバイサイドの方ならば、会社のトップは運用畑の出身ですか。それとも年金営業や投信マーケティングの出身者でしょうか。歴代の社長の前歴も 調べてみてください。不思議なことに、ファンドマネージャー上がりの人が社長になる会社は、前の社長もその前の社長も、多分、運用畑出身者です。営業出身 者が社長になる会社は、前の社長も、きっと営業出身者です。そして次期社長とおぼしき人は、営業部門の責任者であるはずです。

ようするに、お金を集めた人が偉くなる会社と、お金をうまく運用した人が偉くなる会社と、2タイプある、ということです。で、どちらのタイプの運用 会社が世間には多いか、、、それは営業タイプです。運用会社でポピュラーなメンタリティーは、「ゼニ取ってきたヤツが一番や」ってこと。

同時に、「お金をうまく運用するのは、お金を多く集めるよりかなり難しい」ってことも意味しています。

投信や投資顧問などの運用会社の収入は、集めたお金の量できまります(ヘッジファンドやプライベートイクイティー、ベンチャーキャピタルは、このほ かにキャリーと言って、キャピタルゲインの20%を成功報酬としてもらうのが普通です)。だから、運用を受託しさえすれば、あとは運用成績がボロボロでも 自分たちの収益にはカンケーありません。

もちろん運用成績がベンチマークを大幅に下回り続ければ、契約は更新されず、解約となります。でも少なくとも、それまでの期間は安定的な収入が運用会社に転がり込みます。

「お金を取ってしまえば、こっちのもの」。バカらしくてファンドマネージャーやアナリストに高い金なんて払えません。だって彼らはコストセンターな んですから。コストは小さければ小さいほど好ましい。あたりまえです。バイサイドって、みーんな年末調整しちゃうんですよ(涙)。

運用部門が大切にされる会社と、軽視される会社。でも、かならずしも運用に理解ある会社の運用成績が良いとは限らないのが、この世界の面白いところです。でも、ファンドマネージャーとして働くんだったら、、、ねぇ、わかるでしょ? いいたいこと。

投信これから買おうというお姉さんも、ファンドマネージャーやろうというおじさんも、バイサイドアナリストやろうというお兄ちゃんも、そして年金運 用を外出ししようという年金基金の理事のおじいちゃんも、運用会社はちゃーんと選んでくださいね。特に、年金基金の理事さん、そのお金って、僕のお金なん ですよー。

「あのー、私が買った投信を運用してる会社って、社長はみんな親会社からの天下りなんですけど、これってどうなんでしょうか?」

「う~ん、、、、またノ○ラか~」

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(2000年12月20日記)

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