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2010.09.17

金融・法律のプロ募集(金融庁)?

今日の日経で、金融庁が民間からデリバティブのプロや公認会計士、弁護士などを任期付きで公募することが書かれていました。ことの是非は、結構なこ とで、ここでコメントはいたしません。「あーあ」と感じたのは、その給与について。記事では、「2600万円が上限」、「給与水準が高いか低いかは弁護士 などの専門家の判断に任せる」となっています。

私が笑っちゃったのは、お役所はぜーんぜんマーケットのことをわかってないなー、ということ。まあ、市場はお上が統制するものだという感覚が染み付いている官僚の発言ですから無理もありませんが。

ものの値段は、市場資本主義の世界では、1)そのもののファンダメンタルズと、2)需給関係できまります。ファンダメンタルズとは、株の場合、今後 の業績見通しとか事業のキャッシュフローを現在価値に割引いたものとか、ともかく本源的な価値(そんなものは幻だ!という話もありますが)です。モノなら ば製造原価が基準となるかもしれません。一方、需給とは、誰がどれだけそれを欲しがっているか、ということ。ゴッホの絵は、ゴッホが描いたからこそ、特別 な価値を持っているんですね。株の場合は、投信や年金がどれだけ今後株を買うか、とか、NTTの株がどれだけ市場に放出されるか、といったことです。

人材の場合も、まったく同様です。その人の価値(払うべき報酬)は、その人がどれだけ収益の拡大に貢献してくれたか、というのがファンダメンタルズ 要因。そして、現在の流動的な人材市場で、その能力を持った人の需要がどれだけあって、人材市場にどれだけ供給されているか、といったことが、需給関係で す。現在の直接金融の世界では、専門的な能力を持った人は簡単には供給されず、したがって、転職市場でつく価格(年収)は、ほとんど需給で決まります。つ まり、「給与はマーケットで決まる」のです。

より多く稼ぐ部長のAさんよりも、少ししか稼がない部下のBさんのほうが給与が高いという現象が、現実に起こっています。それは、その人が人材マー ケットで、自分を売り出した時の需給で決まっているからなんです。ファンダメンタルズから考えれば、より稼いだ人がより多くもらうべきで、そのような年収 のヒエラルキーがありそうですが、逆転現象が起きています。実際は、外資系株屋、特に米系ではボーナス比率を極端に高くしているため、それで調整している ようです。

話を金融庁に戻すと、給与水準を判断するのは弁護士なんだそうです。2600万円という上限の水準は、金融庁勤務という付加価値を考えると納得でき ますが、給与を弁護士に判断してもらう、というのは、笑止千万です。国家により保護された法曹界の人間に、弱肉強食のマーケットの掟を理解させるのは酷な んじゃないですか?

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(2000年12月3日記)

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